2.鍼灸学生は将来の日本鍼灸を救えるか?|半身症候鍼灸研究会は技術向上を望む鍼灸師、医師、鍼灸学生の為に新鍼灸セミナー、講習を随時開催しています。

メッセージ

2.鍼灸学生は将来の日本鍼灸を救えるか?鍼灸学生の方へ

鍼灸学生は将来の日本鍼灸を救えるか?

鍼灸学校設立の規制緩和にともなう鍼灸学生と鍼灸師の激増時代、鍼灸学生と鍼灸師の意識と治療技術にはどのような変化を期待できるだろう。

従来、鍼灸学校側、鍼灸臨床家側から、鍼灸界の明日を担うべき鍼灸学生に対する批判が言われてきた。また学生側からも学校教育及び教員のレベルの問題を指摘されてきている。

毎年3月膨大な人数の鍼灸師が学校から巣立ち、一部が教員として残る。特に教員として残る学業優秀な鍼灸師はかつて教員側を批判していた学生側であったはずであるが、しかし、学生の教員、学校に対する要望に一向に応えられていないようである。あるいは教員になるのは学生時代に教員、学校に疑問を全く感じなかった、事無かれ主義の学生だったのではないかと勘ぐってしまう。一鍼灸臨床家から見ると確かにその傾向を持つ教員像を感じてしまうのは誤まりなのだろうか?

反対に学生批判を考えてみると、教員ならずともうんざりするほど鍼灸学生の意識の低さを感じずることがある。卒後、資格をとっても臨床をやれない、他の業種を選択する鍼灸師が大部分である現状を見るだけで鍼灸学校の勉学姿勢に疑問を抱くのである。

多くの学生に臨床を見学させても、その姿勢がその場に支障を来たすようなことが少なくない。あるいは無資格のスタッフを中心とした整体治療の業界からも、鍼灸師はプライドだけ高くて常識を知らず使いにくいと言う声が目立っている。今後も、専門学校から、大学、大学院と移行するにともなう医学知識偏重の、真の臨床から離れた鍼灸学生及び、鍼灸師が増加していくことを予想することができる。

日本鍼灸の将来を誰に期待していけばよいのだろうか?

しかし、鍼灸の将来を展望する時、現在の鍼灸学生に大きな期待を寄せたいのである。今日、社会にあふれる多くの病人、半健康人が存在する現状を知らず、治ることへの国民の評価が得られないことをも無視して、逆に鍼灸需要の喚起をとなえたり、治すことの努力からの回避につながる保険採用に進むこの業界。将来、国民の要望に正しく応えうる業界への改善を期待できるのは現在の鍼灸学生しかいない。

多くの鍼灸学生に、鍼灸師本来の使命を自覚してほしい。臨床技術の向上なくして真の鍼灸の発展はない。ひたすら高度臨床を目指す情熱ある鍼灸学生が増えることを願っている。現在の鍼灸界には臨床に対する情熱が欠除し沈滞化が蔓延した観を抱かざるを得ない。卒業生の大多数が臨床に着かない、着けない鍼灸師になっている現状を再考してほしいと思うのである。