鍼灸の宣伝不足という声に鍼灸学生の方へ
社会に膨大な難治疾患患者が満ち溢れ、そして永年の鍼灸普及の歴史がありながら、業界には鍼灸がまだ国民に知られていない。もっと宣伝の必要がある式の言動も見られますが、すでに前項で触れたように国民はすでに鍼灸にあまり期待できないと判断しているのです。患者が来ないという前に鍼灸師に求められているのは、ただ確実な治療効果を上げること以外にはないということなのでしょう。
鍼灸院がいかに少ない患者数でも、0でない以上効果が上がっていれば患者は増えるのが道理です。一人の患者から、兄弟家族、親類、友人、知人と留まることはありません。わたしごとですが、30年前に鍼灸学校時代の同級生からの紹介で、彼の姉の友人という人が来院しました。次にはその患者の書道の先生で高校教師の方が来院し、それからはその同僚から始まり、現在までそのルートで来院した患者は多地域に拡大し、少なくても1,000人以上に上っています。現在もねずみ算式に増え続けています。
鍼灸界が開業鍼灸院の経営難の原因を宣伝不足に転化するのは正しいとは思えません。